2025年05月21日

腰痛の急性期とは？その正しい理解が回復のカギ

「ぎっくり腰になってすぐ、マッサージを受けても大丈夫ですか？」
これは、整骨院の現場でよく聞かれる質問のひとつです。腰痛と聞くと「とりあえずマッサージを受ければ楽になる」と思われがちですが、実はその判断が症状を悪化させることがあるのです。

急性期の腰痛とは？

まず、「急性腰痛」とは何かを正しく理解しておく必要があります。急性腰痛とは、発症からおおよそ3日以内の腰の痛みのことを指します。典型的な例が「ぎっくり腰（急性腰痛症）」で、正式な診断名は「腰部捻挫」「筋筋膜性腰痛」などとされます。

この時期の腰は、筋肉や靱帯、関節包などの軟部組織に炎症が起きており、内出血や浮腫を伴っているケースが多く見られます。つまり、患部は「傷ついている状態」にあり、無理に動かしたり押したりすることは、さらに組織を傷めかねません。

腰痛時のマッサージが「危険」になる場面

マッサージは血流を促進し、筋肉の緊張を和らげる効果がある一方で、急性期には禁忌とされる場合があるのです。特に、急性炎症がある腰痛に対して、強い圧迫や刺激を加えると、患部の炎症が悪化し、痛みが増すことがあります。

実際に、武蔵小金井にある当整骨院にも、「数日前にぎっくり腰になって、マッサージを受けたらかえって動けなくなった」という患者様が来院されることがあります。腰の状態をしっかりと評価せずに施術が行われてしまうと、逆効果になる危険性があるのです。

腰痛の種類を見極めるプロの判断が必要

腰痛には、「筋・筋膜性腰痛」「椎間関節性腰痛」「椎間板由来の腰痛」「仙腸関節障害」「神経性疼痛」など、さまざまなタイプがあります。そして、それぞれの腰痛の状態によって、マッサージを行うべきか、安静にすべきか、冷やすべきか、温めるべきかの判断が大きく異なります。

例えば、筋肉の痙攣を伴う腰痛であれば、軽いストレッチやマッサージで改善することもありますが、筋肉繊維が微細に損傷している場合には、圧迫によって修復が遅れてしまうこともあるのです。

そのため、自己判断で市販のマッサージやリラクゼーション施設を利用するのは避け、必ず整骨院などの専門機関で評価を受けることが望まれます。特に武蔵小金井周辺で整骨院をお探しの方は、腰痛の状態を的確に見極めた上で最適な処置を提案してくれる施設を選ぶことが大切です。

 

 

なぜ急性期の腰痛にマッサージは逆効果になるのか？

「腰が痛い＝マッサージすれば治る」と考える方は少なくありません。しかし実際には、腰痛の急性期においては、マッサージが症状の悪化を招くリスクがあります。ここでは、その医学的・生理学的な理由について詳しく解説していきます。

炎症とは「治癒のスタート」だが、刺激は禁物

腰痛の急性期には、損傷した筋肉や靱帯の修復を目的とした炎症反応が体内で起きています。この炎症には、「発赤（赤み）」「熱感（あたたかさ）」「腫脹（腫れ）」「疼痛（痛み）」「機能障害（動かせない）」という五徴候が伴います。

この時期にマッサージなどで物理的な刺激を加えると、毛細血管がさらに破壊され、内出血の拡大や浮腫の増悪を引き起こす恐れがあります。つまり、回復を促すどころか、体の自然治癒メカニズムを妨げてしまうのです。

筋線維損傷とその回復過程

腰部の筋肉（たとえば脊柱起立筋や腰方形筋）が損傷すると、筋線維の一部が断裂します。このような状態では、急激な血流増加や物理的圧迫は、組織内の炎症を拡大させ、再損傷を引き起こすことがあります。

マッサージは本来、筋緊張の緩和や血流改善に効果的な手段ですが、**回復初期に必要なのは「安静と冷却」**です。実際、整形外科や整骨院では、急性期の腰痛に対して「RICE処置（Rest＝安静、Ice＝冷却、Compression＝圧迫、Elevation＝挙上）」を優先的に勧めています。

交感神経の興奮とマッサージの影響

腰痛があると、交感神経系が興奮し、痛みの感受性が高まります。この状態でマッサージを受けると、軽い刺激でも過剰な反応を引き起こし、筋収縮の反射やさらなる疼痛感の増強をもたらします。

特に強揉み系のマッサージや、リラクゼーション目的の施術を急性期に行うと、組織に負担をかけるだけでなく、回復の遅延にもつながりかねません。

医学的根拠に基づいた整骨院での対応が必要

武蔵小金井のスポルト鍼灸整骨院では、腰痛が急性か慢性か、どの組織に障害があるかを徒手検査で慎重に判断し、施術方針を立てています。急性期であればマッサージは行わず、ハイボルテージ治療や冷却処置、必要に応じたテーピング固定を優先します。

腰痛はひとくくりに語れない症状です。自己判断でマッサージを選ぶのではなく、プロの目で「今何が最適なのか」を見極めてもらうことが、早期回復への近道となるのです。

 

 

腰痛のマッサージは“いつから”がベスト？整骨院の最適なタイミングと施術法

腰痛の急性期が過ぎ、「そろそろ動いても大丈夫そう」と感じ始めた頃――このタイミングこそ、正しいマッサージを導入すべき重要なフェーズです。ただし、やみくもにマッサージを受ければ良いというわけではなく、施術の内容・目的・頻度を見極めることが非常に大切です。

慢性期に入る前の“回復移行期”とは？

急性腰痛が落ち着きはじめる発症から4〜7日目以降は、「回復期」または「移行期」と呼ばれる段階に入ります。この時期には、炎症が鎮まりつつあり、可動域の回復や筋肉の柔軟性向上を目的とした処置が可能になります。

ここで適切なマッサージを取り入れることで、腰部周辺の血流を促し、筋緊張の残存や関節可動域制限の改善が期待されます。特に、腰方形筋・多裂筋・大臀筋といった腰部に関与する筋群の柔軟性回復は、再発予防にも大きく関与してきます。

整骨院で行う「回復期マッサージ」の特徴とは

武蔵小金井にある当整骨院では、急性期を過ぎた患者様に対して、まずは身体の状態を丁寧に確認し、**軽度なマニュアルセラピー（徒手療法）**からスタートします。

以下は、当院で取り入れている主な施術内容です：

• 深層筋へのアプローチ：表層ではなく、インナーマッスルに働きかけることで、慢性化しやすい深部の緊張を解放します。
• 筋膜リリース：筋膜の癒着やねじれを整えることで、腰痛の可動制限を改善します。
• 骨盤調整：姿勢や歩行のバランスを整えることで、腰への負担を軽減し、回復を促します。

これらは単なる“癒し目的”のマッサージとは異なり、再発を防ぐ医療的アプローチを重視した技術です。

自己流マッサージとの違い

自宅でのマッサージグッズやストレッチは、あくまで補助的なものと捉えるべきです。特に腰痛においては、骨盤の歪みや姿勢不良など根本原因が多層的に絡んでいるケースが多く、専門知識なしにほぐすだけでは不十分です。

実際に、「自分でマッサージしても楽にならない」と感じて当院にご来院される患者様は少なくありません。そうした方には、筋力バランスや動作分析を基に、オーダーメイドの施術プランをご提案しています。

“予防のためのマッサージ”という考え方

腰痛は、単発的な外的要因よりも、日常生活の積み重ねで再発しやすい症状です。そのため、「痛くなったら来院する」のではなく、「悪くなる前に整える」という予防的なマッサージの活用が効果的です。

当整骨院では、症状が落ち着いたあとの定期的なケアコースもご用意しています。痛みのない状態を維持し、仕事やスポーツに集中できるよう、専門家が継続的にサポートいたします。

まとめ：腰痛への正しい向き合い方

腰痛のマッサージは、急性期には禁忌、回復期には必要という二面性を持っています。そしてその境界線を見極めるには、経験と知識に基づいた判断が不可欠です。

武蔵小金井エリアで、安心して腰痛のケアを任せられる整骨院をお探しの方は、ぜひ一度ご相談ください。あなたの症状に合わせた最適なタイミングと施術内容で、腰の健康をしっかりとサポートいたします。