寝違え

  • 目が覚めたら首が痛い…
  • 首が痛みで動かせない…
  • 肩から首にかけて痛む…
  • じっとしていても首が痛い…
  • 数日たっても痛みがおさまらない…

寝違えの原因と症状

朝起きた時に首に痛みを感じたり、動きが制限される寝違え。

寝違えと呼ばれる症状は、一般的に首周辺の筋肉が軽い肉離れを起こしている状態です。

直立して正面から見た時、頭の位置は首の幅の中央にあります。

睡眠中は枕の高さや姿勢にもよりますが、直立時の位置からずれている状態になります。寝ている間に首が曲がったままの状態でいると、首の筋肉が阻血状態になり、筋肉も固まった状態になります。

睡眠中に筋肉が固まった状態のまま急に首を動かすと、軽度の肉離れが起きて寝違えが発生します。寝違えは就寝中に起こる場合もありますが、多くは起床時に発生しています。

首の筋肉が固まってしまう原因は、就寝中の部分的な阻血(血流が一時的に阻まれている状態)にあります。他にも慣れないスポーツをして筋肉が痙攣していたり、頸椎の関節包に炎症がおきている場合も考えられます。
筋肉の阻血や関節包の炎症の原因は、重いものを持つ作業などで上肢を酷使している場合や、PC作業やデスクワークで同じ姿勢が続くことが考えられます。

 

寝違えは大きく2つのパターンに分けられます。

●筋膜を傷めている場合

首を左に回した時に反対側の右側が痛くなる場合は、筋膜を痛めている可能性があります。痛みが強く、治るのにも時間がかかります。

●中心部分を傷めている場合

首を左に回した時に同側の左側が痛くなる場合は、筋肉内部の痛めている可能性があります。

 

寝違えのほとんどが軽度の肉離れによるものですが、場合によっては頸椎に神経痛や捻挫が起きている場合もあります。

●神経痛の場合

首や肩、腕、手指に痛みやしびれがある場合は、神経痛の可能性があります。

末梢神経の圧迫によって、痛みやしびれ、麻痺症状が起きます。無理な姿勢で頸椎周辺の神経が圧迫されて神経痛になる状態です。

●頸椎捻挫の場合

捻挫とは、関節にある靭帯や腱、軟骨などに損傷がある状態です。睡眠時に頭がのけぞった状態で寝ていると、頸椎捻挫を起こすことがあります。

首の痛みだけでなく、頭痛、肩こり、吐き気、めまいなどの症状が出ます。

これらの症状は頸椎捻挫だけではなく、頚椎椎間板ヘルニア、頚椎症性神経根症、頚椎症性脊髄症、転移性脊椎腫瘍、脊髄腫瘍、強直性脊椎炎、関節リウマチなどでも起きますので、症状がいつまでも改善しないという場合は、他の疾患の可能性も考えて医療機関を受診してください。

 

寝違えの対処法

朝起きた時に「寝違えた!」と思ったら、まず楽な姿勢をとって、余り首を動かさないようにして下さい。外からは見えませんが、内部で炎症が起きています。

痛みが出てから2日間程度は、消炎鎮痛成分が入っている冷湿布などを使用して下さい。注意点として、冷湿布は長時間使用せずに1時間程度を目安に使用して下さい。

状態を把握しようとして、首を動かしたり触るのは避けてください。寝違えは内部で炎症が起きている状態です。「なるべく動かさない、触らない」というのが一番の対処法です。ストレッチやマッサージも炎症が悪化するので避けて下さい。

痛みがある部分は炎症が起きているので、アイシングなども効果がありますが、冷湿布と同様に長時間使用するのは避けてください。筋肉は冷やすと緊張して血流が悪くなります。血流が悪い状態が続くと回復が遅くなります。

もし、靭帯や神経を損傷している場合、炎症が深い場所で起きているので、冷却効果は余り期待できません。

痛みが起きた直後に温湿布やカイロ、お風呂に入って患部を温めるのも避けてください。損傷している場所は炎症を起こして熱を持っていますので、温めると返って炎症の悪化につながります。

●症状が改善するまでにかかる日数の目安

筋膜に炎症が起きている場合は4日~1週間程度、筋肉の内部に炎症が起きている場合は3日~5日程度かかります。

神経痛の場合では2日~3日程度で改善していく事も多いですが、捻挫の場合は1週間~2週間程度かかる事があります。

●早く寝違えを治す対処法は?

寝違えが起きたばかりの段階では、まず安静にする事が重要です。日常生活の動作で痛みを感じる動きは避けましょう。痛みを伴う動作は、傷ついた組織を修復しようとする働きを遅らせます。

痛みが強い場合は、首を固定するサポーター使用して下さい。タオルやマフラーで代用できる場合もあります。首のサポーターは目立つので避けたいという場合は、腰にコルセットを着けるという方法もあります。腰にコルセットを着けると背すじが伸び、首周りの筋肉に負担がかかりにくくなるので、間接的に痛みを軽減できるようになります。

痛みが落ち着いてきたら、血流を良くして回復を促します。この段階までくれば温めても大丈夫です。他にもストレッチを取り入れたり、マッサージなども有効です。

 

寝違えの施術

 

スポルト鍼灸整骨院 武蔵小金井店の施術者は全員が専門の医療過程を終了した国家資格保持者です。

ですから、急なお怪我やスポーツ障害、寝違えの治療なども安心して受けて頂けます。また、お体の正しい使い方やトレーニング方法、ストレッチ指導なども十分に行っています。

 

《※本記事はスポルト鍼灸整骨院代表 / 川田英雄(厚生労働大臣認可 : 柔道整復師)が監修しています。》