眼精疲労

  • 目が乾く…
  • 目・まぶたが痙攣する…
  • 目が痛い…
  • 視力が低下する…
  • 目がかすむ…

眼精疲労の原因と症状

目の疲れや痛みは、目を使い過ぎた時に誰もが感じる感覚です。

普通であれば一晩も寝れば回復しますが、このような症状が長く続いたり、身体にまで悪影響を及ぼすような状態を「眼精疲労」として単なる疲れ目とは区別します。

眼精疲労も疲れ目と同じような疲労感を覚えますが、睡眠や休息を取ってもなかなか症状が治まることがありません。

さらに頭痛や肩こり、吐き気などの症状を伴うこともあります。

眼精疲労は長引く事が多く、場合によっては他の疾患が隠れている可能性もあります。

 

眼精疲労では、疲れ目の症状だけでなく、身体の症状も伴います。

●目の症状
目のしょぼしょぼ感、目が重たい感覚、目の奥が痛む、かすみやぼやけ、すぐにピントがあわない、目の充血、目が乾く、まぶしいと感じるといった症状が出てきます。

●体の症状
肩や首が凝り、頭痛が起きるという人も多く、倦怠感やめまい、ふらつき、吐き気を伴う場合もあります。

眼精疲労は単なる疲れ目とは異なり、さまざまな原因が組み合わさって起こります。

●目の病気による原因
  ・ドライアイ
  ・白内障
  ・緑内障
  ・眼瞼下垂
  ・屈折異常等
  ・老視

●疾患による原因
  ・風邪
  ・インフルエンザ
  ・虫歯
  ・高血圧
  ・糖尿病
  ・副鼻腔炎
  ・歯周病
  ・更年期障害

●眼鏡やコンタクトレンズによる原因
  ・合わなくなった眼鏡やコンタクトレンズの使用
  ・左右の視力差による負担

●生活環境による原因
  ・パソコンの使用
  ・スマートフォンの使用(VDT症候群)
  ・エアコンなどの乾燥によるドライアイ

●ストレスによる原因
体はストレスをうけると筋肉が緊張して血流が低下します。筋肉の血流低下により眼精疲労をおこす場合がります。

 

眼精疲労の対策

眼精疲労の改善には、まず生活習慣を見直してみましょう。

しっかりと睡眠時間を取り、バランスの取れた食事を心がけ、規則正しい生活を送るようにして下さい。

眼精疲労は目の疲れだけではなく、他の疾患が関係している場合があります。

眼精疲労かな?と感じたら、まずは眼科医やかかりつけの医師に相談してみてください。他の疾患が見つかった場合、治療により眼精疲労の症状も軽減していく場合があります。

生活環境の改善では、パソコンやスマートフォンの使用時間を決めて休憩時間を入れるのも一つの対策です。定期的にストレッチをするのもストレスの軽減になってお勧めです。

座った時の目線の高さも重要です。パソコンの場合はディスプレイを若干見下ろす程度の位置に椅子の高さを調整すると負担も少なくなります。ディスプレイは照明に反射すると見えにくくなりますので、照明による反射が少ない場所に置きましょう。画面設定ではコントラストや輝度を下げた方が目の負担も少なくなります。

日常生活においては、意識的にまばたきを増やすようにして目の乾燥リスクを低減させてください。特にスマートフォンの使用時には瞬きの回数が減っている人が多く、目の潤いが足りなくなっています。

エアコンや扇風機の使用時には直接風が当たらないようにして、加湿を行うなどの対策をする事で目の負担の軽減につながります。

ストレス対策では、充分な休養と好きな事をするのがポイントです。体は深い睡眠を得ると疲労回復物質が分泌されています。疲れを回復させるためにも睡眠時間はしっかりと取って下さい。

好きな入浴剤を入れて楽しみながら入浴するだけでも良いですし、休日や仕事帰りにジムなどに立ち寄ってスポーツで発散させるのも有効です。

また、鍼灸治療による血行の促進やストレスの軽減、自律神経調整などもお勧めです。

実践できそうなものから始めて、徐々に眼精疲労を低減させていきましょう。

 

眼精疲労の鍼灸治療

鍼灸治療は自己免疫力や自然治癒力を高め、体の状態を整えていく治療です。

眼精疲労には、鍼灸治療を活用してのストレス軽減や自律神経の調整なども有効です。

 

 

疼痛(痛み)緩和・抑制効果

鍼灸治療では、痛みを抑制する疼痛緩和作用があります。

鍼を打つ刺激によって、疼痛(痛み)を抑制する脳内ホルモンが分泌されます。

脳に痛みを伝える神経をブロックする作用で脳に痛みが伝わりにくくなるのです。

この2つの同時作用により、疼痛(痛み)を緩和・抑制する効果があります。

自律神経を整える

鍼灸治療で自律神経のバランスを調整していくと体内で交感神経と副交感神経の切り替えもスムーズに行いやすくなります。

健康状態に関係してくるホルモンバランスや精神状態、睡眠、血圧コントロール、内臓の働きなど、自律神経は体全体に関わってくる機能です。

自律神経を調整していくと徐々に内臓の働きも良くなり、血圧の安定、睡眠の質の向上などの変化を感じるようになります。

筋肉のコリを改善、血行促進

鍼灸治療で刺激を与えながら自律神経を整えると血液やリンパの流れも良くなります。

血行が良くなると筋肉も弛緩していくので首・肩・腰のコリや、筋肉の緊張が原因で起こる偏頭痛の改善も期待できます。

自己免疫力・自然治癒力の向上

鍼灸治療を行うと鍼を打った刺激で血流やリンパ液の流れを促進。

体の巡りも良くなり、体内の新陳代謝も活性化させるのです。

鍼灸治療は、体内の自己免疫力や自然治癒力の働きをよくして、不定愁訴と呼ばれている体の不調の改善や予防ができます。

リラックス効果

鍼灸治療を行うとセロトニンというリラックス効果のある脳内ホルモンが分泌されます。

自律神経のバランスが整えながら緊張やストレスを緩和していく働きもあるのです。

リラックス状態時に分泌される副交感神経が優位になり、精神的な安定にもつながります。

 

《※本記事はスポルト鍼灸整骨院総院長 / 川田英雄(厚生労働大臣認可 : 柔道整復師)が監修しています。》