外反母趾
- 幅が狭く、かかとが高い靴をよく履く…
- 扁平足である…
- 足の親指の付け根が痛い…
- 足の指をうまく動かすことができない…
- 母趾が「く」の字に曲がっている…
外反母趾の原因と症状
外反母趾とは、足の親指(母趾)が小指(小趾)の方向に曲がってくる病態です。
親指側の中足骨(第1中足骨)が内側に変形し、一方で親指は靴先の方向に外反して「くの字」に曲がってしまいます。
変形して突出した部分に刺激を受け、腫れや痛みを伴う皮下滑液包炎になる場合もあり、更に変形により知覚神経を圧迫して親指にしびれや痛みが生じることもあります。
外反母趾は土踏まずがない「扁平足」や、足の裏の縦横のアーチがつぶれて幅広になる「開帳足」の人がなりやすい傾向があります。
体重が多くかかる母趾部分が変形していくので、歩く時に親指を地面につけて蹴り返す動きが難しくなります。筋力のバランスも取り難くなるため、歩きにくさを感じて疲れ易くなります。
また、親指以外の指にも体重がかかってくるため、他の指の足関節の痛みや変形も起きやすくなります。親指が体重の負荷を直接受けなくなるので、巻き爪にもなりやすくなります。
原因としては、まず足に合わない靴が挙げられます。
特に気をつけたいのがハイヒールです。
ハイヒールのような踵の高い靴は前のめりに体重がかかりやすく、前足部にばかり負担がかかり、体重を支えようとして横に広がって開帳足になります。
更にハイヒールは先端が細くなっているため、親指は付け根でくの字に曲げられ外反変形をおこしやすく、小指も内側に変形していきます。
外的要因としてもう一つ指摘しておきたいのが生活習慣です。
私たちの日常生活は靴を履く時間が長く、帰宅後の夜間だけ靴を履いていないという生活になりがちです。靴の使用時間が長い分、外反母趾のリスクも高くなります。
また、乗り物を利用することが増えたため、歩く機会が減ったために足の筋力が低下傾向にあります。足の裏の筋力が低下すると、扁平足や開帳足にもなりやすくなり、外反母趾になるリスクも高くなります。
中にはハイヒールも履かないし、特に原因が思い当たらないのに外反母趾になったという人もいます。
外反母趾の発生頻度を男女別に見てみると、男性1:10女性と、大幅に女性に多いという事がわかります。女性は男性より関節が柔らかく、筋力が弱いという要因も考えられるでしょう。
元々、足の形に以下のような特徴がある人は、外反母趾になる可能性があります。
・先天的な扁平足
・母趾が第2趾よりも長い
・母趾の付け根の関節が丸い形をしている
外反母趾になりやすい疾患というのもあります。
・関節リウマチ
・エーラス・ダンロス症候群 など。
全身関節弛緩を生じる疾患がある場合は外反母趾になりやすいと考えられています。
外反母趾の治療と予防
外反母趾の人は、同時に扁平足や開帳足になっている場合が多く、足のアーチが崩れている事が多いため、足のアーチを矯正することが治療の中心になります。
足のアーチ矯正に最も有効なのが足底板による矯正です。足底板を靴の中に挿入し、敷いて歩く事で足裏からアーチを持ち上げながら変形を矯正していきます。
他にも母趾部分専用のバンドや矯正サポートを装着する方法もあります。
関節の拘縮を予防する効果は多少期待出来ますが、外反母趾を矯正するまでの効果はあまりないため、補助的な治療具として使用する程度と考えてください。
保存療法で症状の改善が得られず、症状が重度の場合は手術療法という選択肢もあります。
外反母趾にならないためにも、靴による足の負担をかけない、足を守ってあげるという心掛けが大切です。
・踵が高く先の細い靴をあまり履かない
・窮屈な靴を避ける
・自分の足のサイズに合った靴を選ぶ
足に負担をかけないよう靴は慎重に選び、外反母趾を予防していきましょう。
外反母趾の施術 | スポルト鍼灸整骨院 武蔵小金井店
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《※本記事はスポルト鍼灸整骨院代表 / 川田英雄(厚生労働大臣認可 : 柔道整復師)が監修しています。》